
「Squareは端末なしでもキャッシュレス決済を導入できるの?」
「端末なしでSquareを利用する場合、どのような決済に対応できるようになるのか知りたい」
結論からお伝えすると、Squareは決済端末を購入しなくても導入可能。
ただし、決済端末を購入しない場合、受け付けられるキャッシュレス決済の種類が若干限定されるなど、端末を購入した場合と比べてできることが減ってしまう点には注意が必要です。
この記事では、実際にイベント出店時にSquareを端末なしで利用している筆者が、端末なしの場合の対応決済方法や注意点などを解説します。
- Square(スクエア)を端末なしで利用するために必要なもの
- Square(スクエア)で端末なしでも受付可能な決済
- Square(スクエア)を端末なしで利用するメリット
- Square(スクエア)を端末なしで利用する際の注意点
- まとめ
Square(スクエア)を端末なしで利用するために必要なもの
もしかすると「端末なしでどうやって決済を受け付けるの?」という方もいらっしゃるかもしれません。
通常、Squareでキャッシュレス決済を受け付ける際は専用の決済端末を通して受け付けますが、端末なしで利用する場合は、手持ちのスマホを決済端末代わりに利用します。

なお、決済端末代わりに使うスマホはiPhone、AndroidどちらでもOK。
基本的には今あるスマホをそのままSquareの決済端末として使えるため、新たに何かを購入する必要はありません。
Square(スクエア)で端末なしでも受付可能な決済
Squareを端末なしで利用する場合に受け付けられる決済は以下の2種類です。
- クレジットカード決済
- QRコード決済
ここからは、端末なしで利用する場合のそれぞれの決済の詳細について解説します。
端末なしでも受付可能な決済①:クレジットカード決済【方法は2種類】
Squareでは、専用の決済端末を利用しなくてもクレジットカード決済を受け付けられます。
ちなみに、クレジットカード決済を受け付ける方法は、
の2種類です。
それぞれの特徴を簡単にまとめると以下の通り。

ここからは、端末なしの場合のクレジットカード決済の詳細について詳しく解説します。
クレジットカード決済の対応ブランド・決済手数料
Squareを端末なしで利用する場合のクレジットカードの対応ブランド、決済手数料は以下の通りです。
→横にスクロールできます
| 対応ブランド | |||
|---|---|---|---|
| 決済手数料 | 年間決済額3000万円未満 | 年間決済額3000万円以上 | |
| スマホタッチ決済 | 2.5% ※銀聯(Union Pay)は3.25% |
3.25% | |
| カード情報の手入力 | 3.75% | 3.75% | |
対応ブランドはVisa・Mastercard・JCB・American Express・Diners・Discover・銀聯(Union Pay)の7種類。
これは、Squareの決済端末を利用した場合と全く同じとなっています。
決済手数料については、スマホタッチ決済は2.5%〜と低く設定されていますが、カード情報を手入力する場合は3.75%と高く設定されている点には注意が必要です。
カード情報の手入力は決済手数料が高く、さらにオペレーションの手間も大きくかかってしまうので、私はタッチ決済のクレジットカードのみ受付可としています。
クレジットカード決済導入までの流れ
Squareの端末なしの場合のクレジットカード決済導入までの主な流れは以下の通りです。
- Squareの公式サイトで無料アカウントを作成する
- Visa・Mastercard・American Express・銀聯(Union Pay)の審査結果がメールで届く(OKであれば4ブランドはこの時点で受付可)
- JCB・Diners Club・Discoverの審査結果がメールで届く(OKであれば全7ブランドが受付可)
Squareではアカウントを作成すると、自動的に各クレジットカード会社の審査が申し込まれます。
なので、クレジットカード決済導入については、アカウント作成後は基本的には審査結果を待っているだけでOKです!
なお、スマホタッチ決済は審査通過後に利用設定が必要になります。
iPhone・Androidで設定の方法が異なるため、確認した上で設定しておきましょう。
◆スマホタッチ決済の設定方法は以下の記事で詳しく解説していますので、確認しておきたいという方はご覧ください。
Square(スクエア)のスマホタッチ決済を導入してみました!レビューから設定・会計のやり方も解説 - 店舗のないコーヒー屋のブログ
クレジットカード決済の受付方法【スマホタッチ決済・手入力】
Squareの端末なしの場合のクレジットカード決済の受付方法を、スマホタッチ決済、手入力に分けてそれぞれ実際の画像でご紹介します。
スマホタッチ決済の受付方法(Android(Tap to Pay on Android)の場合)



カード情報を手入力する方法



どちらも画面の案内に従えば決済を受け付けられるようになっているので、誰でも迷うことなく使えると思います!
端末なしでも受付可能な決済②:QRコード決済
Squareでは、端末なしでQRコード決済も受付可能です。
端末を購入しない場合のSquareのQRコード決済を受け付けは、お店側のスマホでQRコードを発行し、お客様のスマホなどで読み取ってもらう「ユーザースキャン方式」となります。

ここからは、端末なしの場合のQRコード決済の詳細について詳しく解説します。
QRコード決済の対応ブランド・決済手数料
Squareを端末なしで利用する場合のQRコードの対応ブランド、決済手数料は以下の通りです。

Squareを端末なしで利用する場合の対応ブランドは、PayPay・d払い・楽天ペイ・au PAY・メルペイ・WeChat Pay・Alipay+の7種類です。
主要なブランドをしっかり押さえているので、私はこれまでQRコード決済で「それは使えないんです…」とお断りした経験はありません!
クレジットカード決済の場合は年間売上額などで決済手数料に差がありましたが、QRコード決済については誰でも一律に3.25%となっています。
QRコード決済導入までの流れ
Squareの端末なしの場合のクレジットカード決済導入までの主な流れは以下の通りです。
- Squareの公式サイトで無料アカウントを作成する
- アカウントの審査通過後、QRコード決済を申し込む
- QRコードの審査通過後、利用開始
クレジットカードの場合はアカウント作成後、自動的に審査が開始されますが、QRコードを決済を有効可するには自分で審査を申し込む必要があります。
ですので、QRコード決済を利用する場合は審査申込を忘れないようにしましょう。
また、審査期間は基本的に15日〜30日となっていますが、状況によってはもっと長くかかってしまうことがあります。
私の場合、ほかは30日程度で審査通過の連絡が来たのですが、楽天ペイは60日程度、メルペイは90日ほどかかってようやく審査通過の連絡がありました…
なので、アカウントを作ったらできるだけ早く審査を申し込むことをおすすめします!
QRコード決済の受付方法



QRコードの読み取り後はお客様側のスマホでの操作が必要になるので、場合によってフォローしながらお会計を進めるとよりスムーズです!
Square(スクエア)を端末なしで利用するメリット
ここまでSquareの端末なしでできることや使う方法を解説してきましたが「端末なしにすることでどんなメリットが得られるのだろう?」と思った方もいるはずです。
そこでここからは、Squareを端末なしで利用するメリットを解説します。
メリット①:端末購入費が抑えられる
Square(スクエア)は、通常決済用の専用端末を購入して利用します。この専用端末は、一番安価なモデルでも数千円、高機能な端末だと数万円の費用がかかります。
しかし、端末を使わずにスマホだけで決済できる方法なら、この端末購入費が一切かからず、初期費用を大幅に抑えられます。
例えば、お店を始めたばかりで初期費用をなるべく抑えたい方や、年に数回しかイベントに出店しない方にとっては、端末なしで利用する方法はとても魅力的です。
余ったお金を他の経費に回せるため、よりスムーズな事業運営に役立ちます。
このように、Squareを端末なしで利用すると、初期費用を抑えながらキャッシュレス決済を導入できるため、コスト面で大きなメリットがあると言えます。
メリット②:端末が届くのを待たずにすぐ使い始められる
Squareの専用端末は、注文してから手元に届くまでに数日かかります。
そのため、「すぐにでもキャッシュレス決済を始めたい!」と思っても、端末が届くまでは待たなければいけません。
しかし、上記でご紹介したスマホタッチ決済やQRコード決済であれば専用端末がなくても、アカウントを作成し、手持ちのスマホに「スクエアPOSレジアプリ」をダウンロードするだけですぐにキャッシュレス決済を始められます。(各ブランドの審査は待つ必要があります)
イベント出店や急な出店が決まった場合でも、端末の到着を待つことなく、思い立ったその日から決済を受け付けられるのは、大きなメリットです。
メリット③:イベント出店時に持っていく荷物が減る
Squareの専用端末はコンパクトですが、それでも荷物の一部になります。
また、充電ケーブルや持ち運び用のケースなど、関連する小物も増えがちです。特に、出店イベントなどでは、商品や什器、お釣り用の現金など、ただでさえ荷物が多くなるのがネック。
そこで、普段使っているスマホがそのまま決済端末になる方法を選べば、決済用の荷物が一切なくなります。
荷物をスマホ一台にまとめられるため、イベント会場への移動や設営がとても楽になります。
このように、Squareを端末なしで利用すると、身軽にキャッシュレス決済を導入できるので、イベント出店時などには特に便利です。
Square(スクエア)を端末なしで利用する際の注意点
メリットが数多くあるSquareの端末なし運用ですが、一方で利用するに当たって押さえておかなければならない注意点もいくつかあります。
そこでここからは、Squareを端末なしで利用する際の注意点を解説します。
注意点①:交通系IC・電子マネーには対応不可
Squareを端末なしで利用する場合、クレジットカード決済とPayPayなどのQRコード決済には対応できます。
しかし、SuicaやPASMOなどの交通系ICカードや、楽天Edy・nanacoなどの電子マネーには対応できません。
これらの決済方法を利用したい場合は、別途専用の決済端末が必要になります。
交通系ICや電子マネーは、特に電車やバスを利用するお客さんにとっては身近な決済方法です。
これらの決済方法を利用するお客さんが多いと考えられる場合は、専用端末の導入を検討した方が良いでしょう。
◆交通系IC・電子マネーにも対応可能なSquareリーダーの評判・口コミが気になる方はこちらの記事をご覧ください。
Square(スクエア)リーダーの評判・口コミは?接続できない・故障しやすいなどトラブルが多いって本当? - 店舗のないコーヒー屋のブログ
注意点②:紙のレシートを発行する場合は別途プリンターが必要
Squareで決済が完了すると、通常はお客様のメールアドレスや電話番号に電子レシートを送ることができます。
しかし、紙のレシートを希望するお客様もいます。その場合は、別途レシートプリンターを購入し、スマホと接続する必要があります。
レシートプリンターは、Squareが推奨する機種がいくつかあり、数万円程度の費用がかかります。
電子レシートだけで問題ない場合は不要ですが、お客様のニーズに合わせて紙のレシートを発行したい場合は、この追加費用を考慮に入れる必要があります。
このように、紙のレシートを発行したい場合は、別途プリンターが必要になることを覚えておきましょう。
注意点③:スマホタッチ決済は対応機種でないと使えない
端末なしでスマホを決済端末として使う「スマホタッチ決済」機能は、すべてのスマホで使えるわけではありません。
この機能を利用するには、NFC(近距離無線通信)という技術が搭載されているスマホが必要です。
iPhoneの場合はiPhone XS以降の機種、Androidの場合はAndroid9以上でNFCが搭載されている機種のほとんどで利用できます。
お手持ちのスマホが対応機種かどうかは、Square公式サイトの以下のページで確認できます。
対応していない場合は、この機能を利用できないため注意が必要です。
事前に手持ちのスマホが対応機種かどうかをしっかり確認しておきましょう。
注意点④:利用にはインターネット接続が必須
Squareを端末なしで利用する場合も専用端末を利用する場合と同様に、決済時には必ずインターネットに接続されている必要があります。
Wi-Fi環境がない場所では、スマホのモバイルデータ通信(4G/5G)を利用することになります。
電波の届きにくい場所や、通信が不安定な場所で利用すると、決済が失敗したり、完了までに時間がかかったりする可能性があります。
そのため、イベント会場などで利用する際は、事前に通信環境を確認しておくと安心です。
以前山の上で開催されたイベントに出店した際、通信環境が非常に悪く、Squareが使えなかった経験があるため事前に確認されることを強く推奨します!
このように、安定したインターネット環境が必須であることを理解し、事前に準備しておくことが大切です。
◆Squareの利用に必要な通信環境についてより詳しく知りたい方は以下の記事もご覧ください。
Square(スクエア)はWi-Fiなしでも使える?オフラインモードでどの決済ができる? - 店舗のないコーヒー屋のブログ
まとめ
Squareを利用したキャッシュレス決済の受付は、専用を端末を購入しなくてもOKです。
端末を購入しなければ、初期費用が抑えらますし、イベント出店に使用する場合は荷物が減らせるなどのメリットが享受できます。
ただし、端末なしの場合に受け付けられるのはクレジットカード決済・QRコード決済のみで、交通系ICや電子マネーは受け付けられないなど、デメリットもあります。
メリット・デメリットをしっかりと把握し、自分にとってはどうなのかを考えた上で、端末なしで運用するのか、端末を別途購入して運用するのかを判断しましょう。